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コッペンハーゲン拠点のKaffe Buenoが珈琲のアップサイクルで資金調達

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Photo Credit: Kaffe Bueno

デンマークのバイオテックスタートアップのKaffe BuenoがベンチャーキャピタルのPINC (Paulig Group venture capital)、Vækstfonden、The Yield Lab、そしてデンマークのエンジェル投資家から110万ユーロ(約1.4億円)を調達しました。今回の調達資金は生産や人員拡大と製品開発などに使われます。

2016年にコロンビア人の起業家が設立したKaffe Buenoは、バイオ技術や環境にいい化学でコーヒーかすをアップサイクルし、化粧品や機能性食品などへと作り替えるスタートアップです。これまでにリリースしてきた製品は、Kaffe Bueno Oil (肌にも食事にも使えるオイル)、Kafflour (グルテンフリーで食物繊維やタンパク質が豊富な小麦粉)、そしてKaffibre (顔や体に使えるスクラブ剤)

Kaffe Bueno Oilは必須脂肪酸が多く含まれ、アンチエイジング、保湿性、そしてスキンケアに適したオイルです。デンマークをはじめ、イギリス、オランダ、ドイツ、オーストリア、そしてアメリカに流通する化粧品ブランドの材料として使われています。

今年の6月には、スイス拠点の世界最大の香料メーカーGivaudanと提携し、コーヒーのかすから抽出した珈琲オイルをグローバル展開の勢いが増しています。

CEOのひとりJuan Medinaは「コーヒーの力は凄い。コロンビアで育ったが、故郷では飲み物として使うだけでなく、怪我やスキンケア、デザートでも何にでもコーヒーを活用していた。」と述べました。「我々のゴールは健康を促進する素材をアップサイクルによって生み出し、コーヒーの持つポテンシャルを最大化することで来たるバイオ経済において重要な役割を担う存在になることだ。我々のKaffe Bueno Oilはすでに世界中のハイエンドカスタマーに行き届いている。Kafflourはヘルシーな料理に貢献。今回の投資金のおかげで、ギアをあげて製品のスケールアップや更なる消費者の需要に応えることができる。次の製品開発にも拍車がかかっている。」

Kaffe Buenoは2021年から2022年にかけて、シードラウンドの調達資金を新たなラインナップや機能性食品、化粧品素材に活かし、特許をはじめとする知的財産権の確保や人員拡大にも利用していく次第です。

Vækstfondenの投資マネージャーOtto Bjerg Hausgaardは「今回の投資にはワクワクしている。環境により良く、持続可能なソルーションに献身するKaffe Buenoのような会社に投資することの重要性は高い。これまでも数年にわたって進捗状況を把握してきたが、その結果に感心している。そして今後はスケールアップの段階だ、他の投資機関と共に歩むことができることを嬉しく思う。」と述べました。

PINCのトップであるMarika Kingは「Kaffe BuenoはPINCとPaulig(これまでコーヒーかすを届けてきた)にとってパーフェクトフィットである。PINCでは、戦略、財務、そして社会貢献度にフォーカスしてスタートアップを支援している。Kaffe Buenohaこの指標で高いスコアを叩き出している。」と公言。

Kaffe Buenoによると、世界中で毎年100億キロものコーヒーが貿易されており、その30%はEU内で消費されていると言います。コーヒーを淹れれば、全体の1%以下しか本領を発揮していない。つまり99%は廃棄されてしまっています。そして捨てられればゴミ処理場に行き着くのが現状です。

ほとんどの国ではコーヒーかすが捨てられていますが、捨てられたコーヒーかすは腐敗するとメタンガスが発生。EPAによるとメタンガスは二酸化炭素より25〜86倍も環境に悪影響を与えるとのこと。Kaffe Buenoのプレスリリースによると、世界で捨てられるコーヒー廃棄物は、毎年1000万台もの車が排出するのと同じだけ環境汚染しており、焼却されればCO2も加えて発生してきます。

Kaffe Buenoの循環型バイオ精製モデルは、コーヒーに含まれる生理活性分子を余すことなく利用し、ウェルケア領域の素材として商用化しました。製品を作るにあたって、熱や水、そして二酸化炭素を再利用するエコフレンドリーな技術で珈琲のバリューチェーンにおける環境汚染の削減に寄与しています。このことから、コーヒーの可能性を最大化させるだけでなく、公正なマナーでバリューチェーン中に富を築くことも彼らが目指すところだというのが窺い知れます。

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