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米国初のオンラインショップでゼロ・ウェイストを目指すZero Groceryとは

Photo Credit: Zero

食料雑貨店(スーパー)に出向くと、かならずと言ってもよいほどプラスチック包装を目の当たりにします。あるいは、ECサイトで購入すればプラスチック包装は当たり前の世の中となりました。日本では今年の7月1日からプラスチック袋が有料化。少しずつプラゴミ問題に関心を持つ人が増えてきているはずです。

包装ゴミほぼゼロを実現した食料雑貨店Filoleでは、店で量り売りすることでお客さんがビンに詰めて購買できる仕組みを目指していました。店に客が入る、言い換えると接客が必要なモデルでは、コロナの影響による客数の減少は想像にかたくありません。

今回紹介するのは、オンラインショップでゼロ・ウェイストを目指すZero Groceryです。

オンラインショップを通して購入されたビン詰め商品を家まで届け、使い済みビンを回収するモデルで展開するZero Groceryですが、2019年1月にZuleyka Strasnerが創設。

Photo Credit: Zero Grocery 写真はZuleyka Strasner

アメリカで”初”の、プラスチック・フリーの配達サービス企業と紹介する彼女は、ミッションとして、食べ物の消費のあり方を変えることを提起。

もし世界中のプラスチック廃棄物の90%が食べ物の消費からきているとするならば、そこを変えるべきだと主張しました。

安く、健康に、そしてクリーンに消費するとともに、海洋を保全するビジネス設計をしていると述べており、プラスチック・フリーな活動を推進していくようです。

彼女はこれまで“利便性(convenience)”と”環境保護主義(environmentalism)”は同時に成り立たないと言われ続けてきたよう。しかし、企業としてそうした考え方に真っ向から勝負する意気込みをサイトに綴っています

Zero Groceryの収益構造は、有料会員による月々25ドルの定額サービスが基本。そして非会員は、注文ごとに配送料7.99ドルを請求されるだけでなく、ビンなどの容器代を商品に上乗せされた価格を払う必要があります。

こうした非会員に対して割高な設計とすることで、有料会員の数を増やす目的が伺えます。Zero Groceryでは、商品を卸売価格で提供しているため、有料会員はスーパーよりも安く購入可能。同社の仕入原価も低くなっています。

食料など、購入したものは消費されるわけですが、使い終わったビンは玄関前に置くとZero Groceryが次のデリバリー時に回収してくれるよう。言わずもがな、使用済みのビンなどの容器は徹底的に洗浄され、繰り返し使います。

Photo Credit: Zero Grocery

現在、Zero Groceryが配達可能な地域はこの通り。サンフランシスコをはじめ、18の地域へ進出済みです。

これらの地域には、Zero partner buildingと呼ばれる、Zero Groceryと提携を結ぶアパートやマンションがあり、これらの建物にすむ住民は玄関前に届けてもらうのではなく、部屋の冷蔵庫に直接おいてくれるといいます。(もちろん任意で断ることもできるみたいです。)

気温などに影響を受けやすい生鮮食品を配達するには有効な措置だとも考えられます。ラインナップの中には、植物性ミルクなども含まれており、昔の牛乳配達の進化版だといえそうです。

会員に対して購入量・サイズには制限がなく、好きなときに好きなだけ購入できるのが同社の特徴。月曜から金曜まで、その日の午後5時までに注文すれば翌日に届けるそうです。毎日午後6時までに配達を終了することを目標にしており、商品の発送時、到着時などにメールで通知が届くシステムといいます。

9月23日、Zuleyka Strasnerの個人ブログで300万ドル(約3.2億円)の資金調達したことを報じました。これまでの合計は470万ドルを調達しており、彼女のなかで、あるいは社内としては大きなニュースだとわかります。

同ブログによると、初めての調達では250回以上もプレゼンしてことごとく無視され続けたそう。しかし、徐々に理解を示す投資家やファンドが現れ、今年に入ると巣ごもり需要が急増し2月から一ヶ月で売上は3倍。当時はIncite.org、Gaingels、Arlan Hamilton、MaC Venturesとエンジェル投資家たちから$700K(約7千万円)の投資を受けたといいます。

さらに加速するコロナの影響で9月までの間に売上が20倍以上になり、300万ドルもの資金調達へとすすめることができたそうです。今回の調達では1984 Venturesを筆頭に数々の投資ファンドから資金を集めました。

今後の調達資金の使いみちやアメリカ国内のシェア拡大に期待がかかります。オンラインストアでプラスチック・フリーを目指すZero Groceryに注目です。

Video Credit: Zero Grocery

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