フードウェイスト 環境×IT 循環経済 循環型ものづくり

Vitamixの新商品、家庭のフードウェイストを9割減らせる

8月3日、来年で創業100年を迎えるVitamixが新たに新製品をリリースした。今回の記事では、Vitamixの創業ストーリーと新製品の紹介をする。

Hero Papa Barnard Image
Photo Credit: Vitamix 初代ウィリアム・バーナード氏

世界恐慌の8年前、初代ウィリアム・バーナード氏はモダンなキッチン用品を売り歩いていた。経済の停滞を経験するなか、友人の病気を通して自然食品のバリューを見出した彼は、社名をThe Natural Food Institute(自然食品研究所)に変更し、同業界のパイオニアとなった。自身も自然食品について勉強する傍ら、周りに「食と健康」について教えていたそうだ。

1937年にはブレンダー(日本では一般にミキサーと呼ぶ)を販売。発売してまもなく、ブレンダーは便利な調理器具であるだけでなく、栄養を摂取することもできることに価値を見出す。テレビを利用した宣伝で認知度がアメリカ全土に広がった。(上記の写真はテレビの実践販売の様子)

ミキサーに集中して商品展開した同社は、幾度の社名変更の末、現在のVita(人生を意味する)-Mixという社名に至ったという。会社が年を重ねるにつれ、販売するブレンダーは高機能となっていった。今では家庭用・ビジネス用で大別され、飲み物用やフローズン用、あるいは強力なモーターを搭載した製品は粒度の調節などができる。

ミキサーで有名な同社が2020年8月、新たにNew Vitamix® FoodCycler™ FC-50 Creates をリリース。

長い名前だが、簡潔に説明するとコンパクトなフードリサイクラー(生ゴミを肥料に変えるミキサー)である。

使い方は動画でもわかるように、食べきれなかった食事の残りや調理時の生ゴミをそのまま機械の容器へ投入するだけ。数時間経てば約10分の1ほどのサイズに縮小し、栄養豊富な肥料に変換する。室内でも使用できるほど、カーボンフィルターによってニオイが出ないという。

しかし、利用する際に気をつけなければならないルールが3つある。

Photo Credit: Vitamix

(DIVERSIFY)まずは多種多様な食べ物を使わなければならない点である。基本的に料理はいろんな食材を使うため、食べきれなくて捨ててしまう食事後の料理であればこの点は払拭されると考えられる。

(MIX IT UP)次に、水分量が多い食べ物を入れるときには乾いたものを入れなければならない点だ。窒素を出すことでコンポストに人気のコーヒーかすを例にすると、ある程度かすを放置しておけば乾燥する。さらにコーヒーフィルターも肥料になるという。ティーバッグも同様であるので、乾燥させれば、その他の水分の多い料理と組み合わせてリサイクルできるだろう。

(HIGH FIVE)最後に、繊維の多い食べ物は手のひらサイズに切り刻んでからいれることである。これは理解が進みやすいはず。

実はこれら3つのルールの他に、いつでも(ALWAYS)リサイクルしていい食べ物、たまに(SOMETIMES)コンポストできる食べ物、絶対に入れてはいけない食べ物(NEVER)の分類図がある。

以上のルールを遵守するよりも、これらの選別が面倒であるが、はじめはNEVERだけ念頭におけば良さそうだ。

Photo Credit: Vitamix

いつでも:ALWAYS(果物・野菜、肉・魚、鶏肉と魚の骨、シリアル、チーズ、卵殻付き、コーヒーカス・フィルター、ティーバッグ、豆、小さな種、ペットフードなど)

たまに:SOMETIMES(デンプン系のパン・ご飯・パスタなど、柑橘系の果物の皮、大量のドレッシングや調味料、ピーナッツバター、ジャム、ゼリー、グレープやバナナなどの糖度が高いフルーツ)

絶対にダメ:NEVER(牛肉・豚肉などの硬い骨、アメやガム、調理油、桃や杏などの硬い種、ナッツの皮、パイナップルの葉)

以上のことを守れば、家でかんたんにリサイクル肥料が作れる。この製品は家で発生するフードウェイストのうち9割を減らせるという。使用後も食器同様に洗え(食洗機も可)繰り返し使えることで非常にサステナブルである。

値段は $399.95(4万円弱ほど)で、3年保証付きとのこと。コンポスト化に挑戦する家庭は多いが、一般にとてつもない時間とメンテナンスが必要だ。しかも、肉などを入れてほっておくとネズミや害虫を寄せつけてしまう恐れもある。

今回紹介した製品は炊飯器のような見た目で、家においてもニオイの心配もない。そしてコンポストできる食材の領域が広いのも特徴である。繰り返し利用する都度、何が入れてOKで何がダメなのか熟知できるようになるだろう。むしろ、買い物の時点でなにをコンポストするかを見極められるかもしれない。

参考記事

New Vitamix® FoodCycler™ FC-50 Creates a Nutrient-Rich Fertilizer and Reduces Food Waste Volume by up to 90%

Product page

Vitamix

The Problem of Food Waste