シェアリングエコノミー フードテック 循環経済

循環経済: ニュースまとめ

目次

  1. 検索エンジンのEcosiaが1億本の植木を達成する
  2. チリ拠点NotCoの企業価値が260億円超に
  3. 丸紅が循環型食器の実証実験を始めると発表
  4. Ziplocをリサイクルした傘のシェアリングサービスが始まる
  5. 英国のエコ洗剤D2C「smol」がシリーズAラウンドで約11億円調達

1. 検索エンジンのEcosiaが1億本の植木を達成する

広告収入の80%を植木プロジェクトに捧げる検索エンジンのEcosiaが、1億本の植木を達成した公表した

ベルリン発のEcosiaは、2009年12月7日に設立された。ユーザーの検索結果に広告を表示し、利用者がスポンサードリンクを通じて広告元を参照したときにパートナーがEcosiaに料金を支払うビジネスモデルとなっている。

EcosiaのFAQによれば、Ecosiaで一度検索をすると、平均でおよそ0.5ユーロセント(0.005 EUR)の利益が発生するとのこと。1本の木を植えるには22ユーロセント掛かるので、22÷0.5という計算に基づき約45回の検索が1本の木を植えるために必要となる。

スクリーンショット 2020-08-02 16.57.41
image by Ecosia

2020年6月は1,377,868ユーロ、つまり日本円で約172億円の売上だった公表。売上の80%にあたる資金を植木プロジェクトへ提供するEcosiaは、同月に約671万本分の資金を拠出したと報告しており、毎月の資金のインプット・アウトプットを可視化するなどの、透明性の高い運営も特徴である。

スクリーンショット 2020-08-02 20.07.56
image by Ecosia

その他にも、利用者の検索情報や個人情報の取り扱いに非常に気をつけて運営しており、プライバシーポリシーなども利用者が安心・安全に使える仕様となっていることが伺える。

高い透明性・エシカルなビジネスモデル・プライバシー保護を備えるEcosiaを利用してみたい方は、この記事を参照することで簡単に導入ができるので、紹介させていただきます。

2. チリ拠点NotCoの企業価値が260億円超に

画像2
image by NotCo

拠点をチリに置き、中南米最大へ成長した植物由来代替肉・乳製品メーカーThe Not Company(ザ・ノット・カンパニー/NotCo)が約9億円の調達ラウンドを完了し、企業価値は約264億円となるとTechCrunchが報じた

NotCoは機械学習技術を使い、植物の遺伝子的な類似性をマッピングして、その動物体内での結果を調べ、代替食品を開発する企業。動物性タンパク質の代替食品市場は急速に拡大しており、投資家から注目を集めている。同社は2021年12月には黒字、さらにはキャッシュフローもプラスになる可能性があると述べられている。

高カロリーで低コストな食品が溢れる低所得国にて、肥満をはじめとする栄養不足の問題を解決する目的もあると創業者は述べており、今後は中南米各国でシェアが5〜8%に達したら現地生産へ移行するサプライチェーン戦略をとるとしている。

同記事によると、年間700億頭の動物が、人間の食用に育成されており、地球の耕作・居住可能面積の1/3を占め、世界の淡水資源の16%を消費しているという。世界の食料における肉の消費を減らすことは、温室効果ガス排出減少に極めて大きな影響を与える可能性がある。もし米国人が牛肉を植物由来の代替肉に置き換えた場合、二酸化炭素排出量が約1トン減少するという試算もあるとのこと。

名称未設定2.001
image by NotCo

これらはNotCoが開発した植物由来の乳製品である。代替肉が注目を集める中、こうした乳製品などの製品開発も進んでおり、今後のラインナップ拡大が期待される。

3. 丸紅が循環型食器の実証実験を始めると発表

FireShot Capture 070 - edish-エディッシュ - 何度でも生まれ変わる“循環型食器” - edish-jp.com
image by edish

丸紅は30日、穀物の皮などからつくった食器を使用後に肥料や飼料として再利用する実証実験を始めると発表した。環境に配慮した「循環型食器」として飲食店に提供し、回収まで一括で手掛けて事業化を目指すという。

食器のブランド名を「edish(エディッシュ)」とし、ネット通販などでも順次販売する予定。実験ではまず、葛西臨海公園(東京・江戸川)にあるカフェとバーベキュー広場で、8月11日から10月末まで食器を提供するとのこと

第1弾となるボウルや皿は小麦の皮から成型しており、食べ終わった後に潰して回収ボックスに入れてもらうことで、消費者の環境意識の向上も狙うという。

スクリーンショット 2020-08-03 8.39.20
image by edish

これまでほとんど用途がなかった食物の皮や芯などの食品廃材を、独自の技術で食器に成型し、飲食店へと提供すると公表。使用後は、食器を回収し、工場にて粉砕・乾燥し、飼料や肥料などへ加工した後に、畜産事業者や肥料事業者に提供することを目指していると述べている。

価格はボウルが1個300円、皿が100円である。テイクアウト容器としてはまだ割高だが、事業化が進めば生産コストの抑制で紙皿と同程度にできると見込むとしている。以下は製品の特徴。

Point1:自然素材(小麦ブランとパルプ)だから安心・安全

スクリーンショット 2020-08-03 8.45.41
image by edish

小麦ブランはもともと家畜飼料として流通しているが、さらにその余った分を使用。パルプの成分はセルロース。資源管理された森から作られるパルプだけを使っている。どちらも地球にやさしい原材料であり、適切な処理をしているので安心・安全だという。

Point2:様々な原材料によりバラエティ豊富。

スクリーンショット 2020-08-03 8.45.56
image by edish

エディッシュの技術は、小麦ブランのほか、コーヒー、お茶、みかんなど、これまで再利用が難しかったバイオマス資源の再循環を可能にしている。それぞれの素材がもつ、色合いや模様を生かした個性豊かな食器の製造が可能とのこと。形の自由度も高く、様々なニーズにフレキシブルに応えることができる。

Point3:利用シーンを選ばない耐久性を持っている。

スクリーンショット 2020-08-03 8.46.07
image by edish

持った瞬間に感じられる高い剛性感にくわえ、食器内側には表面加工が施してあり、ソースやドレッシングなどを使用しても浸み込みにくく、液漏れすることがない。様々なイベントや、アウトドアでのアクティビティでも、安心して利用できる使い勝手のよい食器として大活躍してくれる。

4. Ziplocをリサイクルした傘のシェアリングサービスが始まる

画像14
image credit: Asahi Kasei Home Products

7月29日、旭化成ホームプロダクツなどが、「Ziploc Recycle Program」としてプラスチック製の食品保存袋「ジップロック」を回収し、雨傘に再利用するサービスを9月中旬から開始すると発表した。

画像12
Image credit: Asahi Kasei Home Products

リサイクルされた傘は傘シェアリングサービス「アイカサ」で使用する。傘のデザインはBEAMSが監修している。アイカサではZiplocから再生した傘のシェアリングサービスを、西武鉄道池袋線の池袋〜飯能駅沿線を中心に都内で提供する。

利用方法や料金などは従来のアイカサと変わらず、使い放題プランが月額280円、通常プランが24時間70円で、最大月額420円(6回目以降は課金されない)。

旭化成ホームプロダクツによると、ZiplocのフリーザーバッグMサイズ約16枚から傘1本が再生されるとのこと。今回のプロジェクトでは、1,000本の傘をリサイクル生産し、1年間に渡ってサービスを提供する予定。

画像13
image by TerraCycle

回収フローはwebから申し込む流れとなっており、使用済みのZiploc製品は2kgから回収が可能とのこと。職場やサークル、学校のお仲間と一緒に気軽に参加できる。

都内では一度の雨で15万人が傘を買っているといわれる。日本全国では年間8,000万本のビニール傘が消費されているとされ、再生プラスチックを利用したシェアリングエコノミーの重要性が増している。

5. 英国のエコ洗剤D2C「smol」がシリーズAラウンドで約11億円調達

D2C(Direct to Customer)でエコな生活消耗品を販売するsmolは、シリーズAラウンドで880万ユーロ(約11億円)を調達した。調達と同時に新たに柔軟剤を発売すると公表。今回調達した資金は、新しい製品カテゴリーの開発や新規市場拡大、チーム強化に活用される予定である。

画像11
image by smol

smolは製品をコンパクトな箱(家のポストに入るほど)に入れたことで、中間コストを省き価格を安くしているのが特徴。箱も子供が簡単に開けられないよう工夫が施されている。これまで洗濯用洗剤・食器用洗剤を顧客へ直接届けるDtoCという手法で販売してきたが、新たに柔軟剤が発売された。

画像10
image by smol

ボトルは全てプラスチックを再利用しているため、写真の通り美しいグレーになっている。動物を原材料に関わらせないために動物性油脂フリーで柔軟剤を開発したsmolは、定期購入プランも提供しており、現在英国の25万世帯以上がsmolの製品を利用し、毎週150万回もの洗濯に活用されているとのこと。さらにコロナ禍以降、同社製品への関心は3倍となったという