SocialGood: ニュースまとめ

Social Good: ニュースまとめ

目次

  1. 森林火災で被害にあうコアラ、2050年までに絶滅する州も
  2. ジョニー・ウォーカー、2021年から紙製ボトルを導入予定
  3. NTTが再生エネ本格参入し自前発送電網へ投資を加速させる
  4. マダガスカルのキツネザル、ほぼ全種が「絶滅の危機」 レッドリスト
  5. アサヒビールとパナソニックが持続可能な社会に向け業務提携を締結

1. 森林火災で被害にあうコアラ、2050年までに絶滅する州も

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昨秋から続く森林火災でコアラが犠牲になっている。ニューサウスウェスト州(シドニーのある州)では、2019年9月頃から大きな被害が出ている。同州議会に出された調査報告書では、同州にいる3.6万匹のコアラが、このままでは2050年までに1匹もいなくなることを指摘し、現在の4億円の予算は足りておらず、資金調達・支援がないと保全が難しくなることを強く訴えかけている。

昨年の森林火災では、オーストラリアの国土の10万平方キロ以上が焼失。

焼失面積107,000km2は、日本の本州(227,942 km2)の半分に迫り(「日本の島の一覧」参照)、国ではグアテマラ(108,889 km2)にほぼ匹敵する

Wikipedia

コアラの生息地の24%が影響を受けたという。「オーストラリア・コアラ基金」は、同国のコアラは「8万頭未満」だとしていることから、約2万頭が被害にあったことが推測される。

オーストラリア東部ニューサウスウェールズ州の消防当局は2020年3月7日までに、同州で240日間以上続いていた森林火災の鎮火を公式に宣言したとCNNが報じた

同州委員会は、気候変動が低木地帯の火災と干ばつを悪化させるとともに、コアラが常食しているユーカリの葉の質を落としていると指摘し、今後のコアラの生態系保全の行末を見守る状況が続く。


2. ジョニー・ウォーカー、2021年から紙製ボトルを導入予定

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13日、200年以上の歴史のあるスコッチ・ウイスキーブランド「ジョニー・ウォーカー」(写真)は、2021年から紙製ボトルでの販売を開始すると発表。同社によると、プラスチックを一切使わない紙製のスピリッツ用ボトルは世界初とのこと。

酒類ブランドを多数所有する飲料大手ディアジオは、環境に配慮したパッケージでの試験販売を始める計画だと明かした。現在、ジョニー・ウォーカーのラインアップのほとんどはガラスびんで販売されているが、ガラスびんも製造過程でエネルギーを消費し、炭素を排出する。主力製品のギネスなど缶パック販売で、プラスチック製の梱包材を使うことを止め、100%再生可能のダンボール素材に切り替え、年間400tのプラスチック削減行なっている

紙製ボトルの製造に向け、ディアジオは新会社パルプレックスを共同創設。この会社はユニリーバペプシコにも紙製パッケージを提供するという。ディアジオは、2021年春から利用する予定の紙製ボトルにはパルプが使われ、全体がリサイクル可能だと説明した。

デンマークのビールメーカー大手カールスバーグも、近い将来自社のビールを植物性ボトルで販売する予定だと公表。また6月には、イギリスのパッケージ企業Frugalpacが、紙製のワインボトルを開発したと発表した。
今後の紙製ボトルメーカーの動きに期待がかかる。

(以下の写真はFrugalpacによるお洒落な紙製ワインボトル)

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3.  NTTが再生エネ本格参入し自前発送電網へ投資を加速させる

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日経新聞が、NTTは近く三菱商事と連携し、ローソンなどへの電力供給を検討すると報じた。日本の再生エネルギー発電容量の1割にあたる750万キロワットの発電力を確保し、独自の発送電網も使って顧客に直販するという。

NTTグループによる本格参入では、エネルギー事業を統括するNTTアノードエナジーが主導する。全国約7300の電話局に再生エネルギーの受け皿となる蓄電池を配備し、巨大な太陽光発電、海洋上における風力発電を意味する洋上風力発電の設備も整えるとのこと。

さらに、大手電力とは別の仕組みで電力送配するという。全国の電話局が”ミニ発電所”として、近くの工場やオフィスに独自の配電網を使って電力供給する。三菱商事と提携し、国内に約1.4万店あるローソンへの電力供給も検討しているという。

NTTグループの電力使用量は日本全体の1%におよぶ。使用する電力に占める再生エネルギー比率を現在の4.5%から2030年には30%ほどに引き上げる様子だ。さらに、2025年まで年間1000億円ほど投資し発電容量を25倍に増強するとのこと。2019年、NTTの発電容量は、日本の再生エネ発電容量(大型水力を除く)全体の12%を占める。エネルギー事業における売上規模を2025年度に6,000億円へ倍増させることを目指す公言した

今回の本格参入で、政府が掲げる30年の再生エネ比率22~24%の目標達成が現実味を帯びてくる。資金力と技術を持ったNTTの電力本格参入は、電気料金の引き下げにもつながるという。独自の送配電網を持つことで利用者の電力データが手に入る利点を考えると、通信データとかけあわせた新ビジネスが生まれることが予想される。


4. マダガスカルのキツネザル、ほぼ全種が「絶滅の危機」 レッドリスト

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国際自然保護連合(IUCN)は9日、絶滅危惧種をまとめた「レッドリスト(Red List of Threatened Species)」を更新し、マダガスカルに生息する小型霊長類のキツネザルのほぼ全種(写真はワオキツネザル)が絶滅の危機に直面していると警告した。

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マダガスカルに生息するキツネザルのうち約96%の103種が絶滅の危機にひんしており、うち33種は「野生絶滅種」と「近絶滅種」に分類されるという。今回の更新で「近絶滅種」に加えられたのは、世界最小の霊長類マダムベルテネズミキツネザルや、地上を跳びはねて移動するベローシファカなどという。

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インド洋に浮かぶマダガスカルは貧困状態にあり、森林破壊や食用目的の密猟、飼育向けの違法動物取引に手こずっている。既にマダガスカルの森林の40%以上が1950年代より失われている。

IUCNの報告書によると、アフリカの他の地域では野生動物の狩猟と生息地の消失で、霊長類の53%が絶滅の危機と隣り合わせ。同じく「近絶滅種」に加えられたタイセイヨウセミクジラの2018年末の個体数は2011年より約15%減少し、250頭以下と推定されるとのこと。

気候変動の影響でクジラは夏の間北上し、カナダ・セントローレンス湾(Gulf of St Lawrence)まで移動するようになったとみられる。湾では船に衝突したり、カニ捕獲用の網にからまったりする恐れが高まる。世界中で近絶滅種の保護の必要性が高まっている。


5. アサヒビールとパナソニックが持続可能な社会に向け業務提携を締結

アサヒビールはパナソニックと、世界初のエコカップ「森のタンブラー」を活用して飲料容器のリユース文化を醸成することを共通の目的とした業務提携契約を締結した

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「森のタンブラー」は、使い捨てしない飲料容器として、パナソニックの「高濃度セルロースファイバー成形材料」を活用して共同開発した世界初のエコカップ。この材料は、カップ表面にセルロース繊維由来の細かな凹凸を施すことで、ビール類の持続性のあるきめ細かな泡をつくりだす特長あるという。

共同開発から業務提携とすることで、消費者啓蒙、活用先拡大、ブランディングに共同で取り組み、「森のタンブラー」の事業化に向けた活動を強化。2021年4月までに、生産体制の構築と一般への販売体制を確立し、持続可能な事業を創出していくとのこと。

例えば以下のような活動がある。

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟と連携し「森と未来を創ろう!コンテスト」を実施する。全国のボーイスカウト約10万人の子供たちを対象として、”森タン”の素材を使った新商品提案など、デザイン・アイデア・商品企画の3つの部門で7月6日〜10月11日まで募集するという

さらに、パナソニック、アサヒビールが提携を結ぶガンバ大阪のオンラインショップにて、7月中旬からガンバ大阪オリジナル”森タン”を販売し、自宅での試合観戦時の家飲み需要の開拓をすすめる様子

また、6月29日から「森タン公式ショップ」において関連グッズを販売。両社がタイムリーに情報発信できる場としても活用していくという。より愛着を持って長く”森タン”を使ってもらうためにレーザー刻印サービスも公式ショップ上で受注している

2019年7月から小ロットでのテスト販売を開始し、現在まで様々なアウトドアイベントで累計約1万個を展開使い捨てプラカップ約3万個分と仮定すると、プラごみ0.3トン、CO2が2.1トン削減された計算となる。